松皮鰈
                                                         

キタ━━━━()━━━━

『ら りゅぬ』がオープンして、4年と8ヶ月で2度目の登場と相成りました。

四方山話の始めの方にも書いたと思いますが、西の城下(鰈)に東の松皮(鰈)

鰈の仲間でも美味中の美味の鰈です。


美味しいだけでは説明不足かと思いますので、わかり易く言えば
『西の横綱と東の横綱』

と言ったとか言わないとか・・・・・・・・・・



けして、その他の鰈が美味しくないと言う訳ではありません。人の味覚は様々です。

ただし中々手に入らない高級魚です。

では何故?松皮鰈かと申しますと、体色が松の樹皮に似ている所からきている訳です

鰈の扁平な体型やねじれた頭部にまつわる説話は多く、中国ではもともと一尾の魚だった

ものが左右に引き裂かれ、分かれた半身を求めて泳ぐのだと言う悲しい?昔話もあります



今回はカルパッチヨでお客様にお出ししたいと思います

鰈の仲間の中でも、まこ鰈(城下鰈)、真鰈、石鰈などは癖も無く上品な味わいだからです。

今回はこの松皮鰈を仕入れたため仕入れ値も・・・・・・・




さすが横綱














飛び魚



この魚も中々の曲者?であまり洋食のお店ではお取り扱いの?少ない魚では

身質はさっぱりとしていて非常に淡白な魚で生食でも美味しく食べられます。

ただし、水分が多めで身が柔らかい為塩で〆たり、酢で〆(マリネ)たりして料理します。

飛び魚が何故あのように海面上を飛ぶかと言うと大きい魚に食べられそうになった時に

逃げる為だそうで一般的にはあの鰭で飛ぶとイメージしがちです。

勿論間違いではないのですが一番に肝心なのは浮き袋が大きく軽い為だという部分も大きいそうです。


今度、まる一尾、見る機会があったらじっくり見てあげてください。


飛ぶための体型。その機能美はまるでFマシーン


因みにフランス語ではEXOCET『エグゾセ』きな臭い名前です



この意味がわかる人はかなりの軍事オタです。まさに海面スレスレに飛ぶと言う事です









日本の青「侍ブルー?」魚の代表選手にして世のお父様方の『肴』の代名詞的な大衆魚?





昔は@塩鯖、A〆鯖、B鯖の味噌煮、遠足のリュクの中にはC鯖の水煮の缶詰と大変重宝で

お母さん達の味方だったはずです。

鯖は身が柔らかいので塩や酢で〆て軽く水を出して身を〆て@やAにしたり臭みを消すために

味噌や生姜を使って煮込むBやCに調理しています。

しかし最近はすっかり高級魚?に変身してしまいました。

そう

『関鯖』

多分この辺から高級路線を走り始めた感があります。

近年では私の生まれ故郷の宮城県の金華山沖の『金華鯖』等と言う、いわゆるブランド物も

出ています。



『鯖の生き腐れ』

昔からよく言われています。早い話が鮮度の落ちるのが早いわけです。



又、鯖は古代ローマ時代からも食道楽たちからこよなく愛されていた魚でもありました

ローマ人が好んだ鯖の食べ方は、鯖の腹腸を塩漬けにし、日にさらし成分が分解するのをまってから

壷に詰めて密封して保存する食品があります。『ガルム』と呼ばれ北アフリカ、ポンペイ、

プロバンス、ランドック地方の海岸一帯で作られ非常に高価な価格で取引されるそうです。

さしずめ日本で言うところの酒盗でしょうか



『さばを読む』と言う言葉をよく耳にする時があります。

とっさに数を誤魔化すと言う
イメージが有りますがこのいわれには二説あります。

一つには鯖は傷み易いので急いで


 「ひとや、ふたや、みっちょや、よっちょや、いつやーっ」

とわずか1分で百尾位を数え
その時つい数を誤魔化したと言う説。

二つ目は刺し鯖といい、鯖を背開きにして塩漬けにし
たものは二枚重ねたものを

一連として数えため、二つずつ数える事を「サバ読み」となったと言う説があるそうです。

女性の定期券の年齢やゴルフのスコアー


鯖を読むのはあまり
良い事ではありませネ。 

正直が一番です


古今東西、時代を超え、愛され、料理され、そして美味しい魚、『鯖』



Cava『フランス語で“まいど”と言う意味です』






加治木鮪



フランス語ではESPADON『エスパドン』

パリのバンドーム広場に在るホテルリッツの
レストランの名前もそうです。

新婚旅行の時行ったきりで、今となっては”食べに行ったレストラン”から”料理する食材”に

なってしまいました



加治木鮪は刺身や鮨種にされるところから、おわかりかもしれませんが体型や大きさから鮪と

似ているから『加治木鮪』と言われるそうです。特に夏の加治木鮪は鮪より脂肪が平均して淡白で

あり、身の色が変化しにくいという料理上の利点があります。


今回、入荷した加治木鮪の種類はメカジキです。海表を単独で泳ぎ、時々水上にも跳躍しますが、

海底深くにも潜ります。だから松方さんなどはトローリングでスポーツフィッシングするのだと

思います。性格はかなり獰猛で漁船や鯨まで攻撃します。



肉は乳白色で脂の旨味がありしっとりとして美味です。

また北海やバルト海、シチリア沿岸に見られる
エスパドン『ESPADON』と呼ばれるメカジキは

全長7
Mにもなり,身「肉」も締まって美味しいそうです。

勿論『ら りゅぬ』のも美味しいです。


加治木鮪が食用にされた歴史は古く日本では縄文時代の貝塚から、鰹や鮪の骨とともに加治木鮪の

上顎や脊髄骨が出土しています万葉集の中で

『鮪(しび)つく海人』

とか


『鮪(しび)鰭手(はたで)』

にと詠まれている鮪の中には加治木も含まれていたのではと推測されます。

そして、この頃から突きん棒*1によって漁獲されていたと思われます。

海外でも加治木鮪は古くから食用とされヘミングウェイの有名な小説『老人と海』では、


老漁夫が船より大きいメカジキに何日も海を引き回され、必死に抵抗するメカジキに感動される

様子を描いています。機会があれば私も読んでみたい一冊です。

 

突きん棒*1 カジキ類の漁獲方法は網で捕るほかにトローリング漁法や延縄漁があり,

また、突きん棒漁法と言って突きん棒と呼ばれる銛で突く方法があります。

漁船の船首に 突きん棒の投げる台を設置して海面に現れる
カジキを追い20m〜30m程の

至近距離に近づいたら突きん棒を投げて仕留める漁法.名手は頭に当てるそうです.

絶妙のコントロ
ール

他に銛が当たると血液が身に回ったり身に傷が付くのだそうです.

 

烏賊(スルメイカ)

蛸、烏賊、日本人て好きです。

脚が沢山あるし、クネクネ&ブニョブニョそれにヌルヌルとヨーロッパの方では忌嫌われる

代表選手でが烏賊はまだ、食べられているほうです。


烏賊は蛸と違い墨まで食べます、脚『腕』数が若干多いですが・・・・


東日本では烏賊と言えばスルメイカが漁獲量も多く最もポピュラーな烏賊と言えます。

また、塩辛の原料にもなり国産の烏賊の中では一番の生産量になるそうです

旬は夏から秋が中心です。

甲烏賊と違い身が薄いため火を入れる料理にはあまり適してはいないと思いますがその甘味は

まさに旬の甘味と言ったところでしょうか。今回は烏賊素麺のように細切りにして 

バジリコソースと細麺のパスタと海胆とあわせて前菜としてお出ししたいと思います

でも何故?『鳥 賊』と書いてイカというかと言うと、烏賊は、カラス「鳥」を好んで食べると

言う話が伝わっているからです何時も海面をプカプカ漂っている烏賊をからすが、

死んでいると思い、ついばもうと思い降りてきた時、逆に烏賊はカラスに腕を巻きつけて

水中に
引き込み食べたと言う説があります。ここから『烏賊』と呼ばれたそうです。

『南越志』にある話で「いかさま」と言う言葉がありますがこれも烏賊の死んだふりから

きたそうです。また同書には、別の説として烏賊は水中で小魚を追うが、速くて捕まらない時に

墨を出して水を真っ黒にし、小魚が混迷して動けなくなった所を捕らえて食べる様子が


「烏賊(くろいぞく)」と言われているそうです.

笠子、鮟鱇、烏賊、蛸と見栄えは悪くともとても美味しいです。


見た目で判断は人と同じで寂しすぎます。

味(夢が広がる)のある食材(人)になりたいものです



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